マルー・クインクエ【三人】・・・2

「……………よもや…屋敷に出るとは……」移動先が見覚えのある建物だった事に、真っ青になった小若は全身震えていた だっ 急いで引き返し法陣を踏む「――! 動かぬ!!」が、反応が全く無い「一方通行の様だ」 たたたたっ 「ウェル達は向こうへ行け! 人が少なく手薄だ! そこから外へ出ろ!!」「小若は!?」見張りがやって来る足音が聞こえ、…
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マルー・クインクエ【三人】・・・1

――続目洞 ヴォン 「くそぅ…また洞の中か」法陣に入るも出た先は仄かに明るさがある洞窟の中だった「小若、この洞窟は何なんだ?」「続目洞と言うて、十になったら跡継ぎを決める為に入らねばならん所だ」歩く度足音が奥に吸い込まれ、先の見えない道のりを延々と歩いていく。よ小若は子象へと変化し、その背にはハナエンが座っていた「二人の兄者は済まし…
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マルー・クインクエ【てんしん家】・・・2

「罰し方次第で渡してやっても良い、どの様なやり方だ」「監視付きの牢生活だと思うが、詳しくは知らねーな」「ぬるい! 渡せぬ」「渡したってあんたらの手に負えるとは思えねーけど? 地下にいた事すら気付いてなかったんだろ、あんたら」話し合いが立て込み始め、れいりは戸惑う「ほう、ワシを愚弄するか、赤目の男」「あんた程減らず口じゃねーよ!!」てんし…
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マルー・クインクエ【てんしん家】・・・1

「マルーの方ですね。お話は伺っております」長い棍棒を持つ門番の間を通り、いざない達は板張りの廊下を静々歩いて行く「おっきいお屋敷ー」「さすがてんしん家、豪華です」木造りで出来た渋みのある城の様な屋敷にれいりは目を大きくして天井や壁を見渡していた「こちらでお待ち下さい」客室へと案内され襖が閉まると、それぞれ適当な所に座り出す「前もって言っ…
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