咲耶(その後)・・・1
「うわ――――真っ白だ――――! すごーい、きれー」
周りにある木、大地、山、地平線の向こうまでが全て白で統一。空は青く澄み渡り青と白だけの美しい世界が四人を囲んでいる
「そうか?」
「うん♪ 違う自然があるんだなって、改めて実感するよ」
先頭を歩いていた氷雪が不思議そうに後ろを振り返る。咲耶が嬉しそうにはしゃいでいるので氷雪もつられて微笑んだ
「…咲耶がそう言うならそうなのだろう」
「あはは」
少し控えめに燐火の間から沙智が顔を覗かす
「…あの……本当私達も来て良かったの?」 ご両親に会いに来たんだよね?
「もちろんだよ。束なら各地の里の勉強も必要でしょ?」
「“束代理”だ! 間違っても俺は束にはならない!!!」 なってたまるか
「……」
咲耶の言葉に不服を感じビシッと否定
「沙智、いい機会だからしっかりこの里の情報を仕入れて行こう」
「うん…そだね」
沙智は咲耶にポソリ呟く
〈紅焔の里の束って特殊なんだ〉
〈え? そうなの?〉
特殊内容に少し興味を持ったが、不機嫌になった燐火を前に聞く事もできずその場で終了となる
「…にしても氷雪………」
「あたし…こんなに着込まなくても大丈夫だと思うんだけど……」
雪が確認できた頃から、咲耶は氷雪に色々と服を着せられ現状況では見た目咲耶かどうか疑わしいくらいの雪だるま状態になっていた。
沙智は苦笑いしているが、咲耶はやや困り気味
「……ダメ」
本当はもっと着込んで欲しいと呟きながら咲耶を見ている
「咲耶は暖かな土地の出だ、風邪を引いて貰いたくない。木は風邪を引くと聞いた」
「……いや、でも燐火くらいには…」
「俺も出来れば咲耶くらい着たいが…我慢してる」 風邪こそ引かないが身の危険が…
「えっ!? まじで?」
一般的な防寒着を見につけた燐火はさすがに咲耶の様には出来ないと身を震わせ俯く
「で…でも燐火よりは……木だし…」
「家につけば上に着られる服がある、もう少し着て貰いたい」
「え゛え゛!?」
超過保護な姿勢を崩さない氷雪。一番平気な沙智は唖然とし眺めている
「氷雪、まさかとは思うが寝泊りする場所が氷漬けとかじゃないだろうな?」 消えてしまうぞ
不安が頭を掠め氷雪に問う燐火だが、隣の沙智は興味深々
「その心配はない、客人様に宿は暖をとってあるはずだ」
「そうか…」
「俺達はあまり関係ないから普通に氷のベッドや雪のソファだったりするが」
「すごい!! 太陽の光でキラキラ?」
「……ああ?」
「おおおお」
付け加えの一言に目の色が変わった沙智は期待に胸がふくらむ。その喜び様は団子以来の興奮だと咲耶は冷静に判断していた
「時々沙智は意味の分からない所で喜ぶな…」
「……」←咲
沙智の豹変ぶりに理解できない燐火。
ワクワクしながら『早く見たい、見たい』と喜ぶ沙智に咲耶は苦笑する
周りにある木、大地、山、地平線の向こうまでが全て白で統一。空は青く澄み渡り青と白だけの美しい世界が四人を囲んでいる
「そうか?」
「うん♪ 違う自然があるんだなって、改めて実感するよ」
先頭を歩いていた氷雪が不思議そうに後ろを振り返る。咲耶が嬉しそうにはしゃいでいるので氷雪もつられて微笑んだ
「…咲耶がそう言うならそうなのだろう」
「あはは」
少し控えめに燐火の間から沙智が顔を覗かす
「…あの……本当私達も来て良かったの?」 ご両親に会いに来たんだよね?
「もちろんだよ。束なら各地の里の勉強も必要でしょ?」
「“束代理”だ! 間違っても俺は束にはならない!!!」 なってたまるか
「……」
咲耶の言葉に不服を感じビシッと否定
「沙智、いい機会だからしっかりこの里の情報を仕入れて行こう」
「うん…そだね」
沙智は咲耶にポソリ呟く
〈紅焔の里の束って特殊なんだ〉
〈え? そうなの?〉
特殊内容に少し興味を持ったが、不機嫌になった燐火を前に聞く事もできずその場で終了となる
「…にしても氷雪………」
「あたし…こんなに着込まなくても大丈夫だと思うんだけど……」
雪が確認できた頃から、咲耶は氷雪に色々と服を着せられ現状況では見た目咲耶かどうか疑わしいくらいの雪だるま状態になっていた。
沙智は苦笑いしているが、咲耶はやや困り気味
「……ダメ」
本当はもっと着込んで欲しいと呟きながら咲耶を見ている
「咲耶は暖かな土地の出だ、風邪を引いて貰いたくない。木は風邪を引くと聞いた」
「……いや、でも燐火くらいには…」
「俺も出来れば咲耶くらい着たいが…我慢してる」 風邪こそ引かないが身の危険が…
「えっ!? まじで?」
一般的な防寒着を見につけた燐火はさすがに咲耶の様には出来ないと身を震わせ俯く
「で…でも燐火よりは……木だし…」
「家につけば上に着られる服がある、もう少し着て貰いたい」
「え゛え゛!?」
超過保護な姿勢を崩さない氷雪。一番平気な沙智は唖然とし眺めている
「氷雪、まさかとは思うが寝泊りする場所が氷漬けとかじゃないだろうな?」 消えてしまうぞ
不安が頭を掠め氷雪に問う燐火だが、隣の沙智は興味深々
「その心配はない、客人様に宿は暖をとってあるはずだ」
「そうか…」
「俺達はあまり関係ないから普通に氷のベッドや雪のソファだったりするが」
「すごい!! 太陽の光でキラキラ?」
「……ああ?」
「おおおお」
付け加えの一言に目の色が変わった沙智は期待に胸がふくらむ。その喜び様は団子以来の興奮だと咲耶は冷静に判断していた
「時々沙智は意味の分からない所で喜ぶな…」
「……」←咲
沙智の豹変ぶりに理解できない燐火。
ワクワクしながら『早く見たい、見たい』と喜ぶ沙智に咲耶は苦笑する
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