ﾏﾙｰ･ｸｲﾝｸｴ【導かれし法則】・・・9

ウィーン

（さーてと、早く家帰ろ♪）　ウキウキ
生鮮店から大量の野菜が入った袋を両手で持ち、機嫌が戻ったれいりは小躍りしながら陽気に出て来た

ギョッ

だが喜々としてたのは一瞬だった。
れいりが人の気配を感じ振り向いたそこには、階段をゆっくり昇ってくる先程衝突したいざないが来たからである。
いざないもれいりが目の前にいる事に気付くとお互い顔が険しくなり再びバトルが勃発した
「なっ・・・何で又いるの！！？」
「知るか！！　戻る方向一緒だからだろっ」
「何でこの時間帯！！！？」
「たまたまに決まってんだろ！！！」
言い合いするのも面倒になってたいざないはれいりの両手から大きな野菜入り袋を奪い取った
「ホラ！」
バッ
「あっ」
奪われた袋はいざないの肩と手に収まりムッとしつついざないは歩き出す
「途中まで持ってってやる。んなとろくさいと真夜中だ」
「～～～～～～や」
れいりの体が硬直してしまい口を大きく開けてワナワナしている
「野菜が犯される―――！！！」　おいしい野菜が～～～
「川に放り込むぞ！！！」
いざないが取る良い行いは何故か逆効果。
いつの日か報われる時が来るのだろうか


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