マルー・クインクエ【全体派への依頼】・・・3

――二日目

「ねえ、一緒にお風呂入ろうよ」
「よし! 入るぞ!!」
出だし直後に四人に誘われ一丁は走った
「シルクリ!」

ビタン!
「の゛わ゛っ」

当然ながら阻止される
〈こじかちゃーん〉
ただおの作った壁に両手を当てズルズルと下に崩れ落ちた。
ただおは最初から戦闘モードに入っている様で目元がきつい
「ただおは女の子平気なんだねぇ」
「…そういやそうだな」
やって来たヘレデムに後ろで見ていたいざないも同意する
「お前もしや若いのにやる事やってんのか? 百戦錬磨?」
「な訳ないでしょ!!」

びくっ

「じゃ、なんでぇ?」
射るような眼力で睨まれびくつくいざない
「だてに姉妹の中で育ってませんからね! 嫌でも耐性が付きますよ」
※五人中四人全部女
ただおの顔が一層険しくなっていく
「家中裸で毎日歩き回ってるんです。良く分からない言い訳付けて!!」
(戻りたくねー一番の理由はこれか?)
「何であんなにわがままなんでしょうね! あの姉妹は!!!」
ただお事情にいざない冷や汗
「ただおは女の子嫌いぃ?」
「姉妹の様な人は嫌いです!!」
「案外金持ちの嬢はんなもんじゃね? 開放的ですぐ脱ぎたがるみてーな?」
「だから困ってるんです!」
「じゃ、どんな娘がいいのぉ?」
「えっ…」
話の流れで出た質問にただおは驚いた
「……べ…別に私の事はいいじゃないですか!!」
〈ありゃ〉
「ガード固えよなそこだけ…」 何でだ?
頑ななただおに不思議がる
「ただおが嫌いって言った反対の娘だねぇ」
「あ~~…だな」
「副団長!! ヒマなら団長引っ張り上げて下さい!!!」
「……お…おう」
ただおに叱られ一丁をこちら側に連れて来ようと胴体を掴む。
一丁は『このカベがこのカベが~~』と叩いて涙していた
「…マルーで言うと、ふありさんみてーな?」 人前じゃ脱がねーなあの人は
「え」

フッ

「あっ カベ無くなった」
「突撃ー」

〈おお!♥〉

壁が無くなった事にギョッとしたいざないは一丁を置いて即逃げ。
一丁はバンザイし四人の元へ飛び込む
「団長!!!」

キャー キャー キャー

         *

――お昼

「また三週間増えましたね」
「……ただおが急に解除すっから…」
「突然名指しで驚く事言うからでしょ!!!」
一丁は両手両足を縛られ柱に括られている。まいちは側に寄り添い悦に浸る一丁に昼ご飯を食べさせていた
「ここまで大変だとは…私、疲れました…何かの陰謀ですかこれ…!?」 はあ…
「…」
精神的に疲れたただおは顔を両手で覆いテーブルに肘を付くと前のめりでぐったり。
一度に十年歳取った様なやつれっぷりだ

ピピピピ

一丁の機器が音を出しまいちが取る
「…」
「誰からだ? まいち」
〈はい〉
「……!」
文面をざっと見た後一丁へ
「今日の説得は終了だ! アカティラ嬢からディナーのお誘いが来たぞ!!」
「え…」
顔を覆うただおが振り向く
「皆で来いと言っておる! いざ参ろうぞ!!」
「俺パス、堅苦しいとこ勘弁。説得しねーけど違う場所見る事にする」
食事してたいざないの手が止まりお断り
「そうか? まぁ仕方ないの。ただお! お前は必ず出席だぞ!」
「………そうですね」
目を伏せゆっくりその場から立つ。疲労が体にも表れ怠そうだ
「この状況から解放されて頭冷やして来ます。……副団長、助っ人…お願いしてもよろしいですか? 報酬なんていりませんよもう」
「…ああ、見終わったら連れて来る」
「では…」

パタン

ディナーの支度をする為三人は部屋から出て行った
〈正装だぞ、まいち〉
〈はい〉
廊下から聞こえる楽しそうな一丁の声と相反するただおのぐったり感にいざないは苦笑するだけだ

「喜んでんのはししょーだけだなこりゃ」


食事が終わり、いざないはセクンディ側がいた屋敷内部を探索
「…」
ある一部屋、ソノが拘束されていた部屋の隣を見たいざないは、とある事を感じ取り険しい顔で暫くその場にいた


「いざない?」
「ちょっと外出て来る」
ヘレデムがいる事務所的な部屋に行き断りを入れた後、外に出ようと入口付近に足を置きかけた

ピタ

「……」
いざないはつま先を浮かせたまま下を見る

くる

方向転換し再び事務所へ。アドとオフィは『?』ながらも付いて行く
「ヘレデム! あの陣は何だ!!」
「やっぱり気付くんだぁ、混ざりでも凄いねぇ」
「質問に答えろよ!」
戻って来たいざないに座っていた椅子を回し朗らかに返答する
「あたしぃ、仲良しなんだぁ。ジンも承諾してサプライズぅ♥」
「……」
「やっぱり女の子は好きな人といたいじゃないぃ?」
いざないはヘレデムの横を見て目を疑う
「はいっ 発動しなくてもワタクシ参上しました!!」
「!!!」
恥ずかしそうにモジモジした小柄で可愛いコンティ登場
「いざない様! 今日と言う今日はワタクシとディープな一時を過ごしましょう!」
「~~~~~~~~」
真っ青になったいざないは言葉を失う

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