マルー・クインクエ【放浪者】・・・3
「…安住の地を探す為三人は幾度となく読んでいた。それが最近になり三人に共通する点が現れた」
「プレは黄色の綿毛、カレは黄色の綿アメと寒気、フトゥは黄金色の大きな雲と恐怖が訪れると出た」
フトゥ以外の頭には綿毛と綿アメと大きな雲が現れる
「三人の出た答えは何を意味するか分からなかったが、街であなた(れいり)を見つけた時確信した」
“これだ!”
「と」
女子会中のれいりを見かけた三人は、れいりの後ろ姿を凝視
「……」←れ
「それからあなたに近づこうと試みるも、暗の気配を感じ行くに行けなかった…なので少し視たらあなたはマルーで…なお近づけなくなり…よくよく視たら明の混ざりだし…」
視れば視るほど危険を感じた為、もの凄く躊躇っていた様だ
「…ぴったりじゃねーか…すっげー」 綿毛! 綿アメ! でかい雲!
『ワハハハ』と大笑いするいざないにれいりの目が吊り上がる
ギリギリギリ
「ぐえ…~~」
「でもその通り…あなた達怖い…」
「戻されるなら…安住の地はやはり暗なのか」
プレとカレに怖れと落胆が見える
「やっぱりだめ…暗の地は無くなってる」
「!」
結果が出たフトゥは眉が下がり落ち込んでいた
「……これは、何が何でも分岐させたくなりましたね」 くす
「…!」
ジンホウの目付きが鋭くなると口角を上げた
「そう思いません? いざない君」
「…たりめーだ! んな決まりまくった未来なんざ変えてやる!!」 げほ
れいりの折檻から解放されるも青ざめて苦しそう
『ねえフトゥ』
疲労するいざないを何気に見てたフトゥの頭にある人物が浮かび上がった
『インヴイが動いたら分岐すると思う――?』
一人の背の高くすらりとした女性が手を広げ明るく笑っている
『あの人を』
聞き覚えも見覚えもある懐かしい姿にフトゥの目が見開いた
『助けたいんだ』
「あなた……インヴイの血……」
「は?」
いざないは意味不な事を言われ眉を顰める
「…………本当だ」
「フトゥの幼馴染の?」
「うん」
カレも確認すると目をパチクリし驚く
「その方はイクシルミナス族?」
「そう、インヴイは一族の中で未来を視る事が特に群を抜いていた。反対に今を視る事がほとんど出来なかったからインヴイは自由で怖いもの知らずだった」
「今と言うと?」
カレとフトゥは、陽気に何かを実行しようとするインヴイを必死で止めてる一族を思い出している
「相手の性質を読み取れない」
「どんな人にも向かっていく」
「フトゥ達はそれは怖くてとてもじゃないが出来ない」
カレとフトゥ交互に話す内容にプレも身が竦む
「中身を知ってしまうと警戒しますもんね。特に恐ろしい考えの人」
びくっ
「イクシルミナス族の防御が機能しなかったんだ」
笑って言うジンホウだが、ブーメランになってる事に三人は怯え、いざないは汗
「一般人はそれが普通なんですが、イクシルミナス族にとっては脅威そのものなんでしょうね。だから臆病になってしまうのかな」
「…インヴイの血五人いた…今は二人になってる」
「……」
プレもいざないを視て人数を確認する
「ですと博士といざない君ですね。博士捨て子だって聞いてたので明暗が親かと思ってましたが違いましたか」
「別に俺には関係ねーけど」
どうでも良い事だといざないは息を吐く
「へー、いざない君の能力ってイクシルミナス族のだったんだ♪」
「…そういやTとソルム言ってたな」 忘れてた
「いざないって何か能力あるの?」
「人相…」
「ねえっ! あってもほんのわずかだ!!」
「……ふーん」 占い出来るのかと思った
「…」
ジンホウが言いかけるが、間に割って制する。
半分納得いかないれいりもこれ以上聞く事はせず、ジンホウは『別に言ってもいいでしょうに』と苦笑い
「イクシルミナス族は他にもいるんですか?」
「いない。カレ達三人を残して皆程になった」
質問に素直に答えていくカレ
「この能力は無い方が良いと決まり、大戦時新しい地へ行った」
カレとフトゥはプレを見る
「カレ達が程にならなかったのはその頃プレが生まれたからだ」
「臆病なくせ程になる事には抵抗無かったのか」
「幸福になる」
「?」
いざないは腕を組み首を傾げる
「明も暗も幸せに満たされ程が生まれる。苦痛は拒絶した場合だけ」
フトゥが淡々と語る
「恐怖と言う二文字は一切ない」
「…増えた理由はそれでですか。近づけば引き合うのも頷けます」
ジンホウとれいりは視線を落とししんみり
「本当の未来は違っていた」
「……と言う事は誰かが分岐を?」
「インヴイがニヴス(今のニューヴス)のプリセプスを救った事により分岐した」
「二ヴスのプリセプスって?」
「女帝だ」
「え!」
ソルムの答えにれいりは驚きソルムに振り返る
「あの時プリセプスはレクス(王)の手により生命を落とす筈だった。その後弟のプリセプも敵軍の手によって生命を落とす」
フトゥの語りにいざないも驚いた様子で聞いている
「プリセプの意志を継いだインクイジトレム様も仇を討った後自決。アーツェのプリセプがニヴスのレクスを討ち暗はアーツェが治める事になる」
ジンホウもフトゥの話をじっと聞く
「アーツェは新地で明の皆殺しを始め領土を広げていった。止めようとしたアーツェのプリセプもいたが、勢いに飲まれアーツェを捨て去って行った」
「…我がプリセプか」
止めるのは自分の主しかいない事を知り呟く。
話に衝撃を受けれいりはソルムを見ている
「全ての地を掌握しかけたアーツェだったが“風”に阻まれた。アーツェが進めば“風”も追いかける」
「どうしてそこまで詳しく?」
「インヴイから聞いた」
聞いた事が無かった話にカレもプレも青くなり動揺している
「最終的に“風”がアーツェを捕らえ明暗の地もろとも全て消失。全てが終わったかの様に“風”も消える。残ったのは新しい土地と程と進化したポーヌスのみ」
フトゥは聞いた事を全部話そうと続ける
「ポーヌスは程を育ていずれ程とポーヌスの世界が創られる。ただそこに一人だけ大人がいたそうだけど、それは何者か分からなかったと言っていた」
話が終わると部屋の空気が重くなっていた
「これは…壮絶な未来ですねぇ…」
眉が下がるも微笑を浮かべジンホウは第一声を発する
「分岐しなかったらそちらが正解だったんでしょうが…程のみならそちらの方が良かったのかもしれませんし……何とも言えません…」
「…そっちの方良かったんじゃねーの? めんどくさくなくて」
遠い目で呟くいざないにジンホウは困り笑い
「あなた………混ざりの自分嫌い」
「!」
いざないを視たプレの一言にいざないはムッとなる
「やっぱやりにくい!!」
そして通路へ退場。れいりはいざないの様子を窺っていた
「まあ、結果的には違う未来になってますね。インヴイさんの功績で」
「そう。インヴイが分岐させプリセプス生存の未来へ別れた」
頷くフトゥ
「インヴイには枝分かれさせるだけの、力があった」
フトゥの脳裏に明るく笑うインヴイが現れる
(あいつとどっかで似てんなー、インヴイってねーちゃん)
「…………ん?」
退散しても気になり皆を見てたいざないは、インヴイの容姿が視えると、ふと疑問に思う
「……なあ、インヴイって奴あの人の部下になったのか?」
「友達、救ってからは城出入り自由になった。インヴイ何処でも自由、プリセプスが女帝になってからも自由、女帝も許可してた。普通に世間話する普通の友達」
「…ふーん」
首を横に振り説明するフトゥに通路から顔を出したいざないは目点
「話聞く度背筋凍り付いた…怖いもの知らずにも程がある」
「フトゥもそれいつも思った…」
カレが当時の事を思い出し身震いしている
「要するに、女帝はインヴイさんの血と知って結婚したのかな? って知りたいんでしょ、いざない君♪」
いざないの聞きたい事を代弁
「ま、そうじゃないですか。女帝が程を夫にするって普通じゃありえませんし」
笑うジンホウにビクつくいざない。
話の中身にフトゥ達はいざないに目をやった
「…気付かなかった……あなた…女帝の子……」
「纏わり付いてたのはそれで…」
三人は汗だくに
「今さらなのか…」
「フトゥ達両方同時に視るのは出来ない」
「インヴイと…女帝の血の子…!!?」
動揺しまくる三人
「女帝にとってインヴイさんは気心の知れた相手だったみたいですね♪」
「インヴイとは省略か?」
「そう、インヴイの名インヴィターレ言う」
「!」
ソルムの問いにフトゥが答えるといざないはハッとした
「おや、確定ですね」
「どう言う事? ソルム」
「こちらの言葉で『いざなう』だ」
困惑して立ついざないをれいりは目を丸くして見ている
「…そ」
〈素直じゃないなー〉
また通路の奥へ引っ込むとジンホウは苦笑。
れいりは汗
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